BOND QUELLA /クエラ 2018 クェラの畑は3.6ha、標高132~181m、南西向き急斜面、この地域に最後にあった火山活動で発生したトゥーファと呼ばれる火山灰が固まった礫や、小石が混ざる古い河床が隆起した土壌。 ナパ・ヴァレーの中心を見下ろすセント・ヘレナの東の丘陵にあり、2006年が初ヴィンテージ。 名前はドイツ語で「純粋な源」という言葉に由来。1990年代に植樹。5つの畑の中で一番早く葡萄が熟し、その特徴は潮風、オレンジの花、砕石のアロマ、ハーブのニュアンスが表れる。 2018年は4月の初めに芽吹きがあり、開花・受粉は順調で豊作の予感をさせた。 初夏の色づきに至るまで厳しい適葉、適房を行い果実にエネルギーが行き届き、凝縮した果実になるよう十分な栽培管理を行った。小石が混ざる古代の河底と火山灰が凝固した特徴ある土壌に育つ葡萄は、非常に良好な状態に生育し9月後半に収穫が始まった。 特徴である鮮やかで生き生きとした青系ベリーと石のようなミネラル感が香りたち、味わいは軽やかながら、複雑な奥行きを見せる。
ナパ・ヴァレーのグラン・クリュ・ワイン BOND
ボンドは、ナパ・ヴァレーの代表的な品種「カベルネ・ソーヴィニヨン」を使用し、様々な「テロワールの違い」の表現を目標に掲げています。
ブルゴーニュスタイルのグラン・クリュ、単一畑をより重視したアプローチでこの「ボンド」を設立しました。
ボンドは、ナパ・ヴァレーで栽培されるカベルネ・ソーヴィニヨン品種で、様々なテロワールの違いを究極に表現したワインを造り出すことを目標に掲げています。
明確なヴィジョンを持ったオーナーのビル・ハーランが、ディレクターのボブ・レヴィーとともに、20年以上のリース契約を結んだ5つの畑からワインを造りつづけています。
この5つの畑は25年をかけて、80以上の畑から慎重に選び抜かれたものです。
ビル・ハーランが目指しているものはブルゴーニュのグラン・クリュ・ワインと同品質・価値のワインを、品種をカベルネ・ソーヴィニヨンにかえて、ナパ・ヴァレーで造ることです。
「ボンド」ブランドのもと、同じ哲学、同じチーム、同じ水準で5つのワインはそれぞれにナパ・ヴァレーの素晴らしいテロワールを鮮明に描きだしています。
各畑の所有者と時間をかけて信頼できる関係を築き、栽培管理に途方もない時間、労力、心血を注いでいます。
それぞれの畑の持ち味と特徴を解き明かし、栽培農家、チーム、顧客への信頼を担うことを今後の信念としております。
ボンドの女神のロゴに3つの言葉が描かれています。
FRIENDSHIP, CHARACTER, TRUST ボンドのラベルは19世紀の銀行証券を現代風にアレンジしています。
創業者ファウンダー Founder ビル・ハーラン Bill Harlan
オーナーのビル・ハーランは不動産業で成功を収めた後、1970年代に故ロバート・モンダヴィと5週間かけてヨーロッパのワイナリーを訪ねたことがきっかけとなり、ワイン造りを決意。
10年のリサーチの結果、最上のワインは斜面から生まれることに着目し、オークヴィルの森林を購入・開墾・植樹し、ボルドーが数世紀かけて作り上げたボルドーのグラン・ヴァンのクォリティを20年足らずでハーラン・エステート/レッド・ワインとして造り上げました。
2021年、ワイルドなイケメンの息子、ウィルにトップの椅子を譲り、世代を継ぐ200年計画を見守ります。
2代目 息子 Will Harlan ウイル・ハーラン
ウィル・ハーラン氏かく語りき
「父は、私が自然にビジネスを理解するよう導いてくれていました。私が5歳くらいになるとミーティングに同伴し、プロセスを間近で見せてくれました。父には何世代にもわたって存続するものを造りたいというビジョンがあるのです。」
「父は完全に退任することはないでしょう。少し後方に下がりますが、これからも深く関わってもらえるでしょうし、父の経験を生かせることは私にとって幸運なことです。」
またウィルはハーラン・エステートの長年のディレクターであるドン・ヴィーヴァーや、もともとのワインメーカーであるボブ・レヴィの助言を得られることも、新体制のチームにとって幸運なことだと付け加えた。
2021年4月26日DECANTER誌掲載文
Cory Empting コーリー・エンプティング/Wine Maker ワインメーカー
「若い人にチャンスを与えたい」というビル・ハーランの考えの下、2010年にBONDのワインメーカーに就任。
醸造学校を出てHarlanとBONDに入社後8年にわたりボブ・レヴィーの下で薫陶を受け、HarlanとBONDで醸造経験を積んだ。
ボブ・レヴィーが自らの半身のように考える純粋培養のワインメーカーはボブ・レヴィーの絶大な信頼を受け、生半可な覚悟では引き受けることができないハーラン・グループのワインメーカーの地位を引き継ぐ。
ビル・ハーランの信任は篤く、「今後20年はコーリーがハーラン・グループのワインを造る。」と明言しています。
今後はウィルと共にグループを牽引し、若手を育てる責務を担う。
BOND QUELLA /クエラ 2018
クェラの畑は3.6ha、標高132~181m、南西向き急斜面、この地域に最後にあった火山活動で発生したトゥーファと呼ばれる火山灰が固まった礫や、小石が混ざる古い河床が隆起した土壌。
ナパ・ヴァレーの中心を見下ろすセント・ヘレナの東の丘陵にあり、2006年が初ヴィンテージ。
名前はドイツ語で「純粋な源」という言葉に由来。1990年代に植樹。5つの畑の中で一番早く葡萄が熟し、その特徴は潮風、オレンジの花、砕石のアロマ、ハーブのニュアンスが表れる。
2018年は4月の初めに芽吹きがあり、開花・受粉は順調で豊作の予感をさせた。
初夏の色づきに至るまで厳しい適葉、適房を行い果実にエネルギーが行き届き、凝縮した果実になるよう十分な栽培管理を行った。小石が混ざる古代の河底と火山灰が凝固した特徴ある土壌に育つ葡萄は、非常に良好な状態に生育し9月後半に収穫が始まった。
特徴である鮮やかで生き生きとした青系ベリーと石のようなミネラル感が香りたち、味わいは軽やかながら、複雑な奥行きを見せる。
2018年は例年になく果実はしっかりと凝縮し口中に広がる統制の取れたタンニンは、デリケートながら大きくジャンプするかのように広く拡散していく。余韻には継ぎ目がなく調和のとれた振動が長く続いていく。
ボルドーに例えるとペサック・レオニャンのCh.オー・ブリオンの薫り高さと品格
飲んだ人全てが、唖然たる面持ちになるでしょう。
非常に濃厚で堅固な仕上がり。